想い、時を超えて。
- Ryusaku Chijiwa

- 2月10日
- 読了時間: 3分
更新日:4 日前
2026年2月10日
このところの同窓会の準備に追われる日々。初の試みとしてレンタルスペースを借りて出張ホームパーティーのような雰囲気で和気あいあいとやろうと画策中。買い出したものをあれこれと持ち込むべく情報収集する中でふと、最近件の専門学校の同級生が東京の南160kmの洋上、新島で明日葉の農家として働いていると聞いたのを思い出した。同じクラスで互いにバンド活動をしていたけれど、自分は専門学校の、彼女は学内の大学の軽音楽部にそれぞれ所属しており交流はほとんど無かった。が、大学軽音部にエキストラでドラムを叩きに行く機会を何度か得て、ある時彼女がボーカル(本職はギター)を務める企画バンドに加入することが叶って飛び上がらんばかりに喜んだ。自分がかねてより思いを寄せる憧れの人だったからだ。コピーしたのはガールズロックバンドの雄、SHOW-YA。大ヒットした「限界LOVERS」や「水の中の逃亡者」などのハイトーンをオリジナルキーで見事に歌い上げて周囲を驚かせたが、普段はごく大人しく物腰の柔らかい人だった。会話する機会もほんのわずかしかなかったけれど、ある打ち上げの席で彼女の属する大学軽音部のメンバーからフュージョンバンドに誘われた時にその人物の振る舞いと物言いに横柄さを感じて不安を口にしていたのを聞きつけて「その心配、合ってると思うから・・気を付けたほうがいいよ」と忠告してくれたことがあった(とても優しかったんだ)。事実バンドは様々な難関が待ち受けていたけれど何とか活動を続け、最後のステージとなったのは当時国立(くにたち)にあった老舗のライブハウス、リバプールで行われる大学の定演(定期演奏会)。自分は後輩のベーシストとともに乗り込む形、周囲には知り合いもほとんどいないアウェー状態の中で自分のドラムセットを持ち込むことにもなった。別の子に専門の軽音は子どもっぽいのよと馬鹿にされていたし、憧れの彼女と特別な関係にもなれなかった悔しさも手伝って、この最後の機会にこそ自分の存在感を見せつけなければ、いいところを見せなければ――!という憤怒のようなものに駆られて鼻息荒くスティックを振り回したことを今でも覚えている。その思いがよほど強かったのか、ライブでは普段以上のパワーを発揮して演奏はうまく進み、ドラムソロのコーナーでも聴衆を圧倒して注目を集めることが出来た。手前味噌ながらある意味「神がかった」演奏が披露できたのは、とりもなおさず僕の行き場のないエネルギーの爆発に神様がそっと手助けをしてくれたからだ・・・と今でも思っている。青春してたね。
その彼女の手がける「A-FARM」の商品たちはオンラインショップで買い求めることが出来る。これは同窓会の席で懐かしい仲間たちに振舞うことにしよう。皆は彼女との交流が全くなくても「そういや千々和さんがよく名前を口にしてたなあ」という記憶があるはず。
個人的な思い出話をさて置いても、時を超えてかつての同級生が丹精を込めた仕事を垣間見るというのは素敵な話ではないか。彼女の人柄そのままに、きっと優しい味がするだろう。

【動画 映像付きに差し替えました】
1992年の春だから、かれこれ36年前のお話。何より物凄くスリムな自分に驚く(笑)
その際の秘蔵音源フルバージョンです(※あまりに出来が悪い一曲だけはオミット)。
若さと勢いと、無鉄砲さにあふれた演奏。ちょっとほろ苦い青春の一ページです。




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