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義理を果たして。

更新日:2022年11月21日

2022年11月19日


この日はオフ。母のいる病院へは直行せず、今日は自分のスケジュールをこなします。まずはいつもお世話になっている友人が院長を務める歯科医院に、届け忘れていたお土産を渡しに。休憩時間だったのでドアノブに掛けて、LINEを入れる。その道すがら、先に注文をしていた明石焼きをピックアップして池袋へと向かう。盟友、と言うのはおこがましいけれど、デビュー時期にアニメ作品等で何度も共演した魚建さんのお誘いで、劇団グヮイニャオンの「ジャンキー・チエの木人件」(シアター・グリーン)へ。こちらの劇団は「マイセブン」「みどりのおばさん現る」の二本立てと「六月の斬る」以来でまだ三度目。主宰の西村太佑さんは二つ年上(桐本拓哉さんのおもちゃ箱的な実験的動画「ジバラジオ」の収録でお目にかかったけれど、覚えてもらえているかは心許ない)。しかし今作品のフライヤーを見よ!タイトルといい、それに合わせたキービジュアルも、世代的にド直球のネタでありながら、単なるイメージ画像なんかーい!って、ふざけてるよねえ、こういうの好き(笑)。いざ蓋を開けてみれば、これがまたそんなに真面目じゃない感じ(笑)。西村さんが過去、他劇団に書き下ろした作品を手直ししての初演ということだけれど、そうした経緯からか適度に緩い感じもあってステージは終始ほのぼのとした空気(舞台が福島県の架空の町なのだ)。物語の中心となるのが新進の若手劇団とキャリアばかり長い中年のアングラ劇団。舞台だけでは食っていけない現実、プライドは高いがその実鳴かず飛ばず、といった類の劇団あるあるエピソードは西村さんの経験と私感、そしてアマチュア劇団に対するささやかなアンチテーゼも含まれているか。互いに反目し合い決して融合することがないであろう両者が、明日に迫った公演本番を成功させるべく手を取り合うが・・・。ジャッキー・チェンに絡む設定が超マニアックであることを除きw 小ネタに走り過ぎることもなく混沌とした群像劇は収斂に向かい、(これが舞台の魔法と言うべきか)何故だか目頭が熱くなる。過去に観た作品がかなりソリッドでこちらもいささか疲れた印象があっただけに、こうした肩の凝らない笑いは特に今日のような殺伐とした時代にこそ必要であり相応しい。客演の魚建さんも遠藤純一さんも良かったし、日替わりゲストの咲野俊介さんも実に楽しそうで何よりでありました。

かくして明石焼きは魚建さんへの差し入れに。いつ頃からか自分が楽屋見舞いの定番にしているもの。ソースレスだからたこ焼きほど匂わないし、何より東京では明石焼きが買える店が少ないのでその分喜ばれるんじゃないかしらんといまだに妄信しておりますが果たして。

終演後、食事を済ませてから一路、母のいる病院へ。iTunesで「少林寺木人拳」のサウンドトラック(自分のオリジナル!)をBGMに。18時半に到着。20時までの滞在でした。

友達と同業の知り合いと、母と。それぞれに何がしかの義理を果たした1日になりました。




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