時代の証言者、逝く。
更新日:7月24日
2026年7月22日
山田五郎さんが大好き。サブカル系の旗手として泉麻人や盟友でもあるみうらじゅん、安斎肇や伊集院光などとともにその名を知られているが、老若男女問わずお茶の間で最も親しまれているのは五郎さんをおいて他にいないだろう。何をおいても「出没!アド街ック天国」への出演で知名度が高いことが要因ではあるが、その優しい語り口と穏やかな表情はたとえマニアックな知識を紐解いて見せたとしてもひけらかしにはならず、嫌味なく理知的で博識な紳士だと思わせるスマートさがある。それはやはり育ち方であり社会人としての遍歴もあり(ホットドッグ・プレス編集長を歴任)、マスメディアでの立ち位置(テレビ初レギュラーは「タモリ倶楽部」の【今週の五つ星り】)もご意見番的なポジションでひな壇芸人のような扱いや無茶ぶりをされることなどはまずなかった。サブカル系タレントの唯一の良心とでも言おうか、AIに言わせると「万能の知恵袋」だそうだが言い得て妙である。個人的には山田さんのややハスキーで自然な響きのある声(「よそ行き」の振る舞いでない時は関西弁になる)が得難いキャラクターボイスだということも大きな特徴だと感じており、元YMOの細野晴臣さんやイラストレーターの安斎肇さんなども同じ理由でCMなどのナレーションに起用されているが、こうした方々にはとても敵わない(同じ土俵の勝負ではない)と思う。親しみやすい声のトーンに作られた(演技的な)部分はなく、そこに「人柄が乗っかっている」のだから無敵な訳だ。自分はこの数年、ことあるごとに「五郎さんが好きだなあ、叶うものなら会ってみたいし講演会があったら行ってみたいんだ」と言い続けてきた。こういう人(「知の泉」であるところの人格者)とお酒を飲んだらどんなに楽しいだろうと思う。様々なメディアに登場している中で動画配信の「山田五郎とみうらじゅんの【本当はかっこ悪い70年代】」(2012年)のユルさとくだらなさがとにかく好きで昨年来ヘビーローテーションで視聴しているほどだった。「アド街」も毎週ちゃんと観ていたんだよ。
その五郎さんが居なくなった。天に召されてしまった。自分の心の中にあった大きな存在を失ってしまった。こんなに悲しく寂しいことはない。2024年に病気(原発不明がん)を公表して以来、元気な姿が見られるだけでもありがたいと祈るような思いで見ていたけれど神様は67歳の五郎さんを連れて行ってしまった。残念・・ただただ残念と言うほかない。






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