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導かれるもの。

更新日:2023年12月31日

2023年12月29日


NHK総合の「ファミリーヒストリー」を見る。8月に放送された草刈正雄さんの回の後日譚ともいうべき内容の特別編。もともと好きな番組ではあったけれど毎回チェックをしているわけではない。が、草刈さんの出演回は本放送と二度の再放送を(たまたまだけど)すべて見ている。母から死んだと聞かされて長らく消息がつかめなかった父の存在が70年の時を超えて明らかになるというドラマチックな展開で、様々な人々の思いが交錯しながら自身のルーツが解き明かされていく内容にこちらも胸が熱くなる。身重の母を置いて無言で母国へ帰還した父――そんな人に対して一言も恨み事を言わず、罵ることもなかった母の苦しみと覚悟のようなものを一番知っていただけに、実は戦死しておらずのちに後妻を持っていた父へのやり切れぬ複雑な思い。母とはいかに強く慈愛に満ちた人であったのかを改めて噛みしめる草刈さん、そう、そうなのだ、母とは何と強く偉大な存在であろうか。この番組によって消息がつかみ得た親族に会うため意を決して渡米することになったが、その葛藤と複雑な思いを吐露する場面。結果、すべては母が導いてくれたのだと話す姿にまた胸を打たれた。

実際どこまでがリアルで演出なのかはわからないが、NHKは本当にいい仕事をしたよね。


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