凛として。

更新日:7月27日

2022年7月25日


ヤマタツのライブラリー化(ソロアルバム14枚)もあと一枚でコンプリート、残りの一枚をレンタルショップ(随分と足が遠のいてしまっている)で借りるついでに、これも長らく手元になかったお気に入りの旧作DVDも一緒に借りてきた。一本は劇場版アニメの金字塔、宮崎駿の集大成とも呼ぶべき「ルパン三世 カリオストロの城」(1979)、もう一本は角川映画の原点にしてこれもエポックメイキングな作品である「犬神家の一族」(1976年版)。40年以上も前のクラシックムービーでありながら今もなお熱狂的な支持を集めていることは改めて説明するまでもないが、この二作品は奇しくも音楽が大野雄二、耽美にして壮麗なスコアはサスペンスの世界にぐいぐいと引き込んでくれる一級品。そしてもう一つの共通点はいずれも旧家にまつわる数奇な運命に翻弄されつつも凛とした強い意志を貫き通す、はかなくも美しきヒロイン――。前者はクラリス・ド・カリオストロ、後者は野々宮珠世。演ずるは島本須美さん(声優)、そして島田陽子さんだ。いずれの作品もこれまで何度も観返しているのに、いつ観ても新鮮な発見があり、文句なく面白い。まさにマスターピースともいうべき名作。


そんなタイミングで飛び込んできた、島田陽子さんの訃報。


69歳とはまだまだお若いと思うが、キャリアとしては最前線からは一歩も二歩も後退されていた印象があり、実際晩年はスキャンダルや金銭トラブルでの話題で取り上げられることが多かったのを残念に感じていた。子役としてそのキャリアをスタートさせ、テレビドラマの「おさな妻」「続・氷点」で一躍名を馳せ、清純派女優として活躍。ちぢぃーが島田さんの演技に最も親しんだのは「白い巨塔」の東佐枝子役、そして本作だ。のちに米国のドラマシリーズ「将軍 SHŌGUN」のヒロイン、まり子役でゴールデングローブ賞主演女優賞を受賞して国際女優と賞賛されたのが女優としてのピークであった。「良家の子女」という固定したイメージに縛られつつ、ご本人としてはもっと幅広い役を演じたいと思っていたのではないか。それが叶わなかったことは残念に思うが、間違いなく一時代を築いた名女優である。


――心よりご冥福をお祈り致します。



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