見直しています。

2020年4月12日


目下のコロナ禍は収束する兆しを見せるどころか、ますます感染者数は爆発的増加の一途を辿るばかり、かつてない非常事態です。ただ、日々様々なニュースが耳に飛び込んでは来るもののそれらに惑わされることなく、本当に必要な情報を得るのみに努めています。なのでニュースバラエティの類はあえて見ないようにして、とにかく余計なことをしないように。


自宅に滞在している時間がぐっと増えました。不要不急の用事で無駄に出掛けたりすることもなく、外出は食料の買い出し程度。一度だけ酒類の買い出しのため奥さんの運転する車でリカーショップに行ったけれど、他のお客さんとすれ違うのにもある種の恐怖を覚えるね。

家では夫婦でのんびりと過ごしているけれど、これほど毎日一緒にいるなんてことは過去になかったこと。ちょっと散歩をしたり、公園に行ったりしてもいいのかもしれないけれど、無理に外に出ることもない。なので、録り溜めていたテレビ番組や動画配信の古いアニメなどを少しずつ見ている。DVDでは脈絡なく「ど根性ガエル」と「赤毛のアン」を、動画配信では「サザエさん」や「8時だョ!全員集合」をといった具合に、気の向くままにザッピング。特にサザエさんは1970年代のエピソードを、それこそ40年ぶり(!)にじっくり見たのだけれど、小学生時代に戻ったようで思わず涙が出てしまった(少年の日が懐かしい)。本当に、初期のオリジナルキャスト。マスオさんと言えば先日逝去された増岡弘さんが多くの方はお馴染みだろうけど、自分が大好きだったのは近石真介(ちかいし・しんすけ)さんの時代(近石さんは「はじめてのおつかい」のナレーションでお馴染み)。増岡さんがどこまでも心優しくのんびりとした雰囲気であるのとは違って、近石さんの言い回しは心地好いほどに軽妙洒脱で、テンポといい、抑揚といい、台詞術が非常に巧みであることを自分は小学生ながらに強く感じ取っており、その思いは今に至っても変わらない。それもそのはず、ジェームズ・ギャグニーやジェリー・ルイス、ジャッキー・クーパーといった芸達者な俳優の吹き替えをしていたアテレコ草創期からの大ベテランである、うまいはずだ。残念ながらアニメも外画もお出にならなくなって久しいが、ナレーションは現役である。こういう方の仕事ぶりから、後に続く世代はもっともっと様々なことを学び取っていかねばならないと思うのだ(それは受け継がれるべき財産のようなものだから)。あの軽(かろ)み、なめらかな語り口に憧れます。◆その他には世界名作劇場の「赤毛のアン」を一気に6話分。これは本放送をリアルタイムで見ていたけれど、本作がデビューだった山田栄子さんの演技は、夢見がちな不思議少女、アン・シャーリーをまさに体現しているかのようで、小学4年生だった自分にとってはちょっとした衝撃だった。シリーズの前身「アルプスの少女ハイジ」から「フランダースの犬」、「母をたずねて三千里」を見たのち、続く「あらいぐまラスカル」と「ペリーヌ物語」をなぜかスキップして、久しぶりに視聴するようになったのがこの作品だった(その次の「トム・ソーヤーの冒険」まで)。山田さんのアンは視聴者をぐいぐいと引き込む魅力にあふれていたが、今回改めて見返すと、その脇を固める北原文枝さんのマリラと槐柳二(さいかち・りゅうじ)さんのマシュウがとにかく素晴らしい。いずれもやはりアテレコ草創期からのベテラン。自分にとって北原さんの声は「モンキーズ・ショウ」などでもお馴染みで、一見怖そうに聞こえても、慈愛に満ちた人間の温かさというものを見事に表現されていた方である。これは、ただフケ役を口先で器用にやればいいという昨今の風潮とはまるで違う、鍛え上げられた確かな演技力だ。セリフの一つ一つを、思わず感嘆しながら見てしまうね(後年「特攻野郎Aチーム」や「俺がハマーだ!」などでハッチャケる前の羽佐間道夫さんの抑制されたナレーションも秀逸)。・・・こういった事を書き始めると枚挙にいとまがないのでこれくらいにしておこう。良質な作品を改めて見返すというのはいいことだね。まだまだ見直していない作品はいくらもある。少しずつ見ていかなきゃ。


昨年秋に乗り換えた二代目ハスラー、愛称ははーちゃん。ライトニングケーブルで同期していたスマホもいまやBluetoothで簡単ペアリングだ。世の中どこまで便利になるんだろう。