2023年2月2日
かねて憧れを抱いていた・・・ということは特段なかったけれど、自分で焚べた暖炉(※薪ストーブ)の火で暖まるという体験は一昨年に軽井沢の貸別荘で初めて実現した。これまでの人生でそんな機会を持てるなど考えてもみなかったので、とても得難い貴重な経験となった。雰囲気十分の薪ストーブを操る醍醐味を味わうと同時に、また燃料(薪)の調達やメンテナンスにかかる苦労やコストの面から、都会暮らしにおいては今後もやはり縁のないものなのだなと再認識することとなった。普段の生活から考えると「暖炉のある暮らし」はあまりに非現実的なのだ。それこそは同じ国内でも寒冷地特有の、限られた人々が暖を取るために欠くべからざるツール。都会に住む人間の嗜好品には成り得ないのだ。
そんな考えを持っていたちぢぃーがこのほど思いがけず衝動買いしたのがこちら、「暖炉型ファンヒーター」なるもの。家電量販店で見かけることはなくとも、ネットショップ等ではいくつものメーカーが似たようなものを出していて、じわじわと浸透しつつある(と思われる)人気のアイテム。ひらたく言えば「なんちゃって暖炉」、仰々しくLEDの擬似炎を仕込んであるが、機能としてはただのファンヒーター。デコレーション(飾り)はいわば遊びの部分で、それをインテリア感覚で楽しむというものだ。人気に火を付けたのはイギリスのディンプレックス社で、この手の商品の元祖。しかし値段はかなり高額で簡単には手が出せない。と言ってニトリなどが出している廉価品はオモチャ的なチープさがあり食指が動かない。と、そのちょうど中間をいくようなモデルがこの「パワーヒート」だ。数年前に通販のQVCで人気を集めた商品で、自分も以前にCMを見たことがあり(あっ、いいなーこれ)と思ったものだった。インテリア性が強くあまり実用向きではないとはいえど、ファンヒーターとしてはちょっとしたお値段。その(いいなー)止まりで買おうとまでは思わなかったパワーヒートの中古品が、このほど部品欠損とのことでフリマサイトで安く出ているのを発見!部品といっても汎用品のネジだけなので調達するのは訳もない。(あ、これ買えるな)と直感し、後先を考えず落札。ちょっと大きかったかなぁと感じるところはあれども、まあいい買い物が出来たと満足。頻繁な空気の入れ替えや煩雑なメンテナンスに心を砕くことなく、炎のゆらめきを眺めながら冬を噛み締める(なかなかの癒し効果だ)。いかにも都会的(?)な愉しみ方だけど、この際カタイことは抜きにしよう。軽井沢や箱根で実際に見た薪ストーブの記憶に思いを馳せながら・・・。
廉価品の多くは扉ガラス部分に炎の「絵」が貼ってあるんだけど、こちらは立派な3Dでの造形。日常の中に、まるで過酷な冬山で過ごすような無骨なダンディズムを持ち込んだ気分です。殺伐とした日々に、癒しは本当に大事🔥そして何事も、「まず楽しむこと」―――。
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