2022年8月21日
仕事を終えて、久しぶりにお気に入りのラーメン店へ。足しげく通っているだけにその味がどういったものかは十二分に心得ているから、それを求めて訪れたわけなのだけど――秋のような風が吹き始めているとはいえ日中はまだまだ暑い。店頭に掲出された「夏季限定」の「冷やし」ラーメンのポスターに(涼しげだし、一度食べておくのもいいか)と考えて注文してみたのだけど・・・これが全くの期待外れ。魚介や椎茸を使った繊細で臓腑に染み渡るようなスープを氷水でしめることによってその良さが死んでしまっているのだ。脂が浮いているようなタイプなので温めてやらねば口当たりは鈍重になってしまい、スルスルと食せる普段の軽やかさも消えてしまっている。「いつもの味」に惚れ込んでいるだけに何故こんなことをしてしまったのだという疑念が湧き失意に暮れる悲しい食事になった(大袈裟?)。自分が時々つぶやく出稼ぎ仕事の職場において、目を見張るような仕事ぶりをする方が一人いるのだけど、一見地味ながらも徹底したプロ意識にはいつも感心している。その人と間接的に関わり合う時があると、(この人がこなしている素晴らしい「仕事」を絶対に殺してはいけない、自分がそれを最大限に生かさねば――)という思いに駆られ、自分も刺激を受けて高いパフォーマンスを発揮することが出来るのだ。引き出される才能、能力は尊重されねばならぬ、見逃してはならぬ。それは逆説的に己の良さを見逃さず活かして欲しいという思いの表れでもある。適材適所、人は宝という考えのもとに才能を見抜きそれを活かすことは何より大事なことだし、自分もそうした場で重用されたい。でも現実にはそんな理想が叶うことは少ない・・という普段の思いが頭をよぎり、また一つの学びを得たような気がした。
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