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執筆者の写真Ryusaku Chijiwa

日本語吹替版賛否。

2024年11月6日


先月末のこと、テレビ東京系の「午後のロードショー」で「ジョーズ2」を観た。第一作の「ジョーズ」と言えば何度となく日本語吹替版が製作されており、中でも最初(1981年)に収録された日本テレビ(滝田裕介)版が伝説の吹き替えとして評価が高く、長らく再放送されることがなく2017年に「ユニバーサル思い出の復刻版ブルーレイ」でソフト化されるまで幻とされていた音源だったのだ(それ以前に自分は知り合いからダビングをしてもらっていたが欠落部分があり、完全版は吹替えマニアの上田燿司さんから拝借していたのだ)。一方、主演を同じロイ・シャイダーが務める続編「ジョーズ2」の吹き替えは滝田裕介版があるのみ。ソフト化もしているし録画したものも持っているが久々にオンエアを見てみるかと思ったら・・・ロイ・シャイダーの声がフィックスの羽佐間道夫さんになっているではないか!しかもお声を聞くからにごく最近の録音のようだなと思って調べてみるとBSテレ東版として2022年に放送されたもので、羽佐間さんの米寿(88歳!)を祝っての再録版だという。晩年の納谷悟朗さんや山本圭子さんのように全盛期に比べての衰えが一般視聴者に伝わってしまうということもなく、素の台詞も叫び系の張りの台詞も声が掠れたりすることもせずに淀みない。これがまさに驚異的であることに異論はないし、日本語吹替版として瑕疵があるとも言うつもりもない。フィックス声優で吹替版が観られるというのもマニアとしては確かに嬉しいのだけれど、46歳のロイ・シャイダーをアテるには貫禄があり過ぎる。地上波に降りてきたとはいえ、やはりこれはBSで放送されることを前提とした私家版という側面が色濃いものだと個人的には感じた次第。高校時代「俺がハマーだ!」に誰よりも熱狂し、バンド仲間や養成所の同期にも貸しまくった自分としては愛ゆえの一意見であります。


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