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執筆者の写真Ryusaku Chijiwa

新鮮な気持ち。

更新日:2021年9月8日

2021年9月4日


今日の夕方からの収録は、2年ぶりとなる長尺の作品。フリーとなってろくろく営業活動もしていない自分にこうして声を掛けていただけるのは本当に嬉しい限り。台詞は少なかったけれど、最も印象的な場面に登場するキャラクター。この年齢になると背格好や声質などは(無理なく演じられるような)自分に似通った人物を振られるんだけど、今回は恰幅が良い上にハスキーなしゃがれ声。しかも表情がほとんど無い・・・ど、どうやるんだ?!と頭を悩ませ、これは吹き替えにおける(良い意味での)嘘をつくということかと解釈して臨んだものの、音響監督の「そのままでいいから」という言葉にちょっと拍子抜け。それでも様々に試行錯誤をするというのは良いことだ。アテ振りされたようなキャラクターで、予想通りの演技をするというのは自分の可能性を拡げていないわけでもあって、いくら経験を重ねていても新たな境地を切り拓かんと挑むのは大切なこと、初心忘れるべからずだね。今までの経験で最もキャラ付けに悩んだのはディズニーアニメ「手裏剣スクール」で演じたクボ先生だ。フランス制作の作品で、原音ではゆっくりと平坦に話しているだけ。抑揚も特徴もなくこれはどうしたものかと収録前日は朝まで一睡も出来ずに悩み、ふわりと眠たくなるような喋り方を工夫していざ本番に臨むと「うん、それいいね」と言ってもらえ、晴れて日本語版クボ先生のキャラクターが確立したのだ。思えば今日はその手裏剣スクールを録っていたのと同じスタジオ。初心に帰ったような新鮮な気持ちが蘇ったアフレコとなったのでした。


日本語版のDVD化もしていないし、再放送もされていないけど、お気に入りの作品なのだ。


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