2022年11月16日
仕事を終えて今日も母に会いに行く。18時半、父はもう病院を後にしていたところで、姉とその子どもたちに会う。血糖値はほぼ平常時に下がったが、腎機能は回復する兆しが無いようだ。腫瘍マーカーに反応があるので癌が侵食していると思われるが、楽にするための睡眠薬などを投与すると死期を早めるだけなので痛みを和らげる貼り薬を貼付したとのこと。過去二度の急変の際は総合病院へ緊急搬送をしたが、今回はそれもなし。お看取りの準備をしてくださいという話に及んだというので、万策尽きたというところなのだろうか。単なるリハビリ専門の病院が治療をせずにあとは看取るだけとの判断を下すことに違和感を抱いたが、父も姉もそれを受け止めているという。母も81歳、難病指定である多系統萎縮症の診断を受けたのが2009年。10年ほどで臥床状態を経て亡くなることが多いという病気と聞いていたので、13年はよく頑張ったと言えるだろう。もう治療に耐えうる体力がない程に全身のあらゆる機能が衰えているのだと考えれば、今回の診断にも納得せざるを得ない。持って一週間、あとはご家族との時間を大切にしてくださいという話だ。ついにその時が来たのだなという思いで心中は複雑だけど、これほどまで長い準備期間があったことを考えると覚悟は充分に出来ていて然るべきだとも思う。ほぼバラバラだった家族が母の病気によって結束したことを考えると、母が遺してくれたこと、与えてくれた影響は大きかったなとも思える。あの忌まわしい同窓会での騒動の時も、母に助けられた格好だったものね。あれは本当にありがたかった。母はいつでも優しく、偉大で、尊敬できる存在だった。自分がこうして日々を送っていられるのも母が居たからこそだ。ありがとうと感謝の思いをしっかりと伝えたい。見送るのは寂しいけれど、これで母もやっと楽になれるのだ。よく頑張ったね。
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