吹き替えシネマ「飛べ!フェニックス」(1965)。


2020年2月28日


数年前に「午後のロードショー」で放映していたのを途中から観て、ぜひ改めて全編通してみたいと思っていた作品。ググってみると放映記録が2013年の3月とあるから、実に7年も経過していることになるんだけど、何とも男気あふれるストーリー展開には目を見張ったものだ。名優を揃えたキャスティングに対し、吹替も古いながら(1976年放送のフジテレビ版)で家弓家正さん、宮川洋一さん(マナベ参謀!)、納谷悟朗さん、樋浦勉さんをはじめとする豪華な声優陣(アーネスト・ボーグナインが冨田耕生さんでなく内海賢二さんだが)で、その翻訳(山田実氏)もまた実に秀逸。「だってお前…何様のつもりか知らんが、どこの馬の骨かわからんあんな奴の作るナンジャモンジャにこのオレが乗ったりできるか!?」という言い回し、これは一度聞いただけなのにずっと忘れていなかったほど(笑)。砂漠のど真ん中に孤立した極限状態というのは、舞台の密室劇にも似たシチュエーションだ。登場人物それぞれの思惑が交錯し、正直なヤツ、小ずるいヤツ、嫌なヤツそれぞれの醜い部分もしっかりと描いた群像劇にもなっている。それでいて、ストーリーはごく単純。物語が後半にさしかかって驚くような事実が露見しても誰一人もはや絶望する状況にすらないという脚本の面白さ、そして改造した飛行機をいよいよ飛ばそうとするクライマックスに至るカタルシスは最高だ。中学一年生の時に日曜洋画劇場で観た「ロンゲスト・ヤード」も何とも男臭いドラマ(ここではバート・レイノルズがキタナイ奴だったんだよね)で面白かったけど、さすがはアルドリッジだ。B級アクションの巨匠と呼ぶのは失礼千万。作品はA級だぞ。