top of page
執筆者の写真Ryusaku Chijiwa

名優ショーン・コネリー、逝く。

2020年11月1日


期せずして飛び込んできた、サー・トーマス・ショーン・コネリーの訃報。言わずと知れた007=ジェームズ・ボンド役で一世を風靡した英国の俳優だが、かつては当たり役だったボンドのイメージにとらわれることを嫌い、他にも様々な作品に出演して名声を確固たるものにしたのは周知の通り。ただ、自分にとって007はロジャー・ムーアの時代であり(スーパーカー=ロータス・エスプリが登場した「私を愛したスパイ」(1977)には熱狂したほど)ショーン・コネリーは古い時代の役者さんというイメージがあった。だが、1983年に007の番外編(イオン・プロとMGM、ユナイト映画が製作に関与していない)として公開された「ネバーセイ・ネバーアゲイン」を映画館で観て、自らをパロディにして見せながらも重厚かつダンディに演じたボンドの姿に「これこそがジェームズ・ボンド!」とばかりすっかりしびれてしまった。その後の「アンタッチャブル」や「インディ・ジョーンズ」、「ザ・ロック」も良かったけれど、自分はこの一本の印象が今もなお強烈なのだ(評価は今一つの作品だけど)。そして、ここで絶対に書いておかねばならないのは、コネリーの生涯でほぼフィックスとして声をアテておられた重鎮・若山弦蔵氏の存在だ。低く甘いトーン、細やかな息づかいまで再現して彼の魅力を広く日本のファンに知らしめた功績は計り知れないほど偉大なもので、もっともっと評価されて然るべき人である(ラジオDJとしても長い長いキャリアを持っている方だ)。奇しくもこの6月からはCSチャンネルのムービープラスで

『6ヶ月連続!完全特集「007」』と銘打ってシリーズ全作品が一挙放送され、旧作が全て日本語吹替版で楽しめた好企画だった(連日、録画し続けていた)。ファンにはおなじみの、あのボンドの自己紹介の台詞「The name is Bond, James Bond.」を最もカッコよく、最もクールに言えたのは誰あろう本家本元のコネリーであった。我らがボンドよ、永遠に。


閲覧数:7回0件のコメント

最新記事

すべて表示

コメント


bottom of page