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執筆者の写真Ryusaku Chijiwa

反面教師。

2021年6月12日


10代、20代の頃は、自分よりずっと年上の大人というものは(大なり小なりの個人差はあるにせよ)みな分別をわきまえ、社会性を身につけているのが当たり前なのだと思っていた。高校を出て、専門学校を出たけれどまともに就職することはなく、青い鳥を追いかけてその場しのぎの日々を長らく過ごし、30代半ばにして積年の思いを果たして声優になったけれど、養成所の同期の仲間だったり事務所のマネージャーだったり、また食うための仕事の同僚だったりに、かなり酷い40代、50代の人間がいる。現実を直視できぬ自分を客観視出来ず、他人の意見に耳を貸さず自己主張をするばかり。問題を指摘されるとそれを謙虚に認め反省することもせず、言い訳と弁解に終始する。自身が未熟であること、不誠実であることに対する羞恥心もなく、平然と見え透いた嘘を並べる。何事も帳尻合わせをして周囲をうまく誤魔化せていると思い込んでいる。社会人としてそんな生き方をして銭を稼いで、何のためらいも恥ずかしさもないのか。まあ、それが無いからそんな人生を歩んでいるのだと思う。誰からも慕われず信頼されず、仕事では評価を得られない。何かを言われて直るのならばとうの昔に直っていただろう。何をやってもダメな人間であり、ダメな人生を歩む人なのだ。そんな人とはどんなことがあっても関わりたくない。せいぜい寂しい人生を送っていけばいいと思うが、人に迷惑を掛けることだけは絶対に許せない。ふざけるな。自分とてさしたる財産もなく何か誇れるものも持たないが、そんな惨めな一生を送るのだけは嫌だ。

誠実に、コツコツと努力を重ねていればいつか必ず報われる。そうでなければ世の中嘘だ!


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