2025年1月25日
ウェンディーズ/ファーストキッチンのレジ待ちにて。ドリンクディスペンサーのデザインがちょっぴりレトロでかつ大胆なカラーリングでカッコいいなあとつい見入ってしまった。業務用の厨房機器であれど利用客の視覚に訴えかけるものでなければならぬ。そこにメーカーさんの遊び心も入っている感もあってこれは好印象。今から四半世紀ほど前にペプシが古き良きアメリカのダイナーにあるようなデザインのディスペンサーを抽選でプレゼントするキャンペーンがあって、どうしても欲しくて必死にポイントを貯めて応募したものの当選ならず。その時のビビットな色彩を思い出すね。遊びの精神というのも大事な要素の一つ。
商品であれ広告であれデザインを疎かにしては絶対にダメだ。自分は小学生の頃から遊びで当時人気だったテレビ雑誌(講談社の「テレビマガジン」や小学館の「てれびくん」)を真似てマンガや特集記事を書いて手作りの雑誌を作成して友達と見せ合っていたことがあり、それ以降何かを書くというのは父親譲りであったのかとても好きな作業であった。バンドを組めばライブのチラシや宣伝広告、ミニポスターなんてものも作ったし、自叙伝まがいの冊子をまとめたことも数度あった。専門学校に入ると授業もそっちのけで軽音楽サークルの会報誌を作るのに夢中になったし、ライブの際も冊子形式のパンフもよく作ったな。近年では中学の同窓会で製作したオールカラーの記念誌は大変な労作だったが父にはとても褒められた。だから昨年参加したバンドでそういったビジュアル面に一切関わることが叶わない上にリーダー氏が作ったフライヤーがあまりにセンスのないものだったのには本当にガッカリした。楽曲も稚拙なものだったしあらゆる面で自分の意見を差し挟む隙が無かったこと、そして何よりライブ本番が氏のワンマンショーだったことにも閉口した(その日に脱退する旨を伝えてバンドを去った)。これまでの長い長い経験上、意匠センスはまずまずだろうという自負があるしSNSでは数多い音楽仲間の素晴らしいデザインのフライヤーも目にしていてそれが自分のデザイン感覚と乖離しているものではないという認識もあったから、「何もかもがあまりにもダサい」というところに我慢がならなかったのだ。何事も面白く楽しくやるというのはいいけれど、ダサいことだけはやりたくないし関わりたくもないと思う。オファーを受けた時にその判断を見誤ったことが最大のミスだったから、これは自戒せねばならぬ。この年齢になったのだからキャリアを考えると自分を決して安売りしてはいけないんだ。

これが2000年頃展開されたペプシのキャンペーンの当選品(※画像は借り物)。1.5Lのペットボトルをそのまま逆さにセットするという簡易的な構造で冷却機能もなし。でもこのデザインには惹かれたねえ。当時のバイト先で周囲に呼び掛けてポイントシールをせっせと集めていたら「コーラを注ぐマシン?コップで飲みゃいいじゃないスか!」というツッコミがツボだったなあ。まあ飲むのはコップなんだけどね(笑)そういう発想も大好きです。

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