イライラの向こう側。

2022年8月24日


今日は夫婦揃ってのオフ。お互い働きづめなのでのんびり休養したい日だけれど、滅多にない一緒の休みとあればどこかへ出かけられるし、遠出をしなくても近所で買い物やランチに出てもいい・・・と考えるのは自分だけのようで、あちらは全く何も考えず。特に示し合わせることもなくお昼過ぎの絶好の時間、出しぬけにフラリと出て行こうとする。いわく「2時間くらい出てくるから―」え、じゃあお昼は?買い物は?夕食は?全くのノープラン。30年来の腐れ縁なのでいつものこと。頭の中はカラなのだ。これで自分はたちまち不機嫌に。1時間もたたず「もう用事が済んだ」とメール、帰宅するのかと思いきや「お茶してくる」とあったのでこちらも激怒し、ほどなく帰宅した奴と入れ違いに飛び出す。蕎麦でも食べに行こうかと考えていたので単身、馴染みの店へ自転車を走らせる(ここで「ごめんね、一緒に行こうよ」などと詫びを入れるような頭もない)。と、目当ての店は「準備中」。15時過ぎという中途半端なアイドルタイムだから当然だ、これでランチを逃がすというのを30年間延々と繰り返している。学習能力がないのだ。怒った自分をなだめるように、伴侶がダメなのは自分がダメなことの現れでもあるのだと言い聞かせ、仕方なく蕎麦を求めて正反対の方向の「なか卯」へ。気を取り直し、店頭の垂れ幕を見ると「本格麻婆親子丼」という新商品が。合い掛けを食す気分では無かったので「麻婆豆腐丼540円」にしようと決めて店内の券売機へ。ところがこのメニューボタンがなかなか探し出せない。季節の商品、麻婆親子丼のカテゴリーには表示が無いのだ。迷路のように迷いながらようやく探し出して、オーダー。ここまで来ると怒りもおさまり、意固地になっている自分がバカバカしくなっている。他に自分のことを良く理解してくれる相手が居れば即座に変わって欲しいと思っていても残念なことに自分に魅力を感じる人は世間に誰一人居ないようなので諦めの人生を送るしかないともはや一生涯修業を続けていく仙人のような境地になっているところへ、ワンオペの若いお兄ちゃんが満面の笑みで「お待たせしましたぁ、麻婆豆腐丼でーす!」と配膳してきた。


出てきたどんぶりにはまごうことなき卵でとじた鶏肉が乗っている。手元の食券には間違いなく「麻婆豆腐丼」と印字されている。なぜあれだけ迷って自分がわざわざ麻婆だけをチョイスしたのか。卵も乗っていいなら初めからこだわって指定する必要はない。もう、私の思いというものは一体何なのか。すべてはどこへ伝わることもなく、空しく闇の中に消えていくだけなのか。オーダーミスを指摘する気力もなくあいがけ丼を口に運ぶ。(すべてを受け容れなさい――)聖母マリアが頭の上に浮かんで見えた。ああ、何だったんだ休みの午後。


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