アウェイで起きた奇跡。

2021年4月29日


昨日アップした記事の、29年前のライブ音源。「DOUBLE RAINBOW」はオープニングの曲でしたが、エンディングを飾るのはこの曲。カシオペアのリズム隊だった神保彰と櫻井哲夫のユニット、JIMSAKUのナンバー「MUCHACHA BONITA」。当時日本工学院八王子専門学校の学生だった自分、実はこのライブは同じ敷地内にあった東京工科大学の軽音楽部の卒コン(卒業コンサート)。自分の学校の軽音楽部でのバンド活動に明け暮れる中、工科大の軽音にもご縁があって二度ほどライブに参加したけれど、周囲に知り合いはごくわずか。体育会系のノリが強いながらも様々なジャンルのバンドが活動していた大学の軽音に対して、人数も少なくJ-POPやハードロック主体のバンドが多かった専門の軽音。言うなれば大人の社交場の雰囲気と、片や子供じみた烏合の衆といった意味のことを大学の軽音に籍を置くクラスメートの女子から揶揄されたねえ(言わんとしていることは分からなくはなかったけど)。しかも当時好きだった女の子も大学の軽音で、さらには意を決して告白したもののあっさりフラれた上に恋敵は以前からよく見知った男(告白を焚きつけたのもその男)だったという悲運も重なり、このライブで自分は孤立無援、完全なアウェーのステージだったのだ。すでに終わった恋ではあっても、最後の最後に自分の存在感を見せつけなければいけないという一種の執念を持って臨んだこの日は、買ったばかりのヤマハ限定の神保彰モデルのメイプルカスタムのフルセット、ローランドのSPD-8(ドラムパッド)を持ち込むという気合いの入れよう。(目にものを見せてやるぞ)という強い思いが功を奏したのか、(当時の)自分の最高のパフォーマンスが引き出されたようなパワー全開の演奏で、各所のソロも粗削りとは言えとにかく勢いで押し切った。リハーサルでうまく行かなかった部分も乗り切り、ある種の奇跡が起こったようなドラミングだったのだ。あんなことは、後にも先にもこの時だけだったような気がする。人間の情念というか、強い思いというものはやはり伝わるのだ。

全長版はこちら。


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