2024年11月1日
声優講師としての遠征活動もはや一か月。オーディオブックや恋愛アドベンチャーゲームの台本をもとに実技の授業をしていたが、やはりアニメのアテレコをやりたい!という生徒の共通願望を叶えるべく台本を用意。兼ね役も多いうえ被りもあったりしてなかなかに難しい場面を抜き取り。キャラは常にじっと動かないでいてくれるはずはなく、ましてや順序良く間を開けて喋ってくれるはずもない。事前に彩色されて仕上がっているリハVを貰えるなどまずあり得ない。ボールド(台詞のマーク)頼りで出トチることはほとんどないが、線画は見づらい。動きがわからない。表情が読み取れない。そんなリハVが当日見になる事だってある(もはや瞬間芸だ)。しかし第一線で活躍する声優たちは日々そうした状況下で難なくキャラに生命を吹き込んでいる。まるでスーパーマンだ。声優を目指そうという君たちはそのスーパーマンにならねばならぬ。道は険しい。競争を勝ち抜いていかねばならぬ。理屈を並べるよりも台詞で周囲を納得させ、人の心を動かさねばならぬのだ。でもね。プロであっても同じ人間。誰もが様々な障壁にぶつかり困難を乗り越えながら思い悩んだ新人時代があったんだ。努力を重ねながら、じっと耐えて耐えて耐え続けて晴れてマイクの前に立つことが出来たのだ。可能性を持っているなら、それをとことん追及してみるのもいいじゃないか。若いのだから人生、いくらでもやり直しはきく。失敗を恐れるな、一緒に頑張ろうぜ。
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